今回の染み抜き事例は、大島紬に出来てしまった古い変色の修正事例です。

様々な着物をお預かりしておりますが、紬の染み抜きは難易度が高い場合がございます。

というのも、古いシミの場合はある程度地色が無くなることを想定して修正を進めていくことが多いのです。色が無くなってしまった部分は色を作って部分的に染色をするわけです。

さて、紬の場合は糸の状態で染めて、それを織って柄ができていきますので、色が無くなってしまった場合は一本づつ糸を染めて直すぐらいのことをしないと完全には戻せないのですね。

もちろんそこまでしないで染み抜きで追えるところまでで綺麗にしたいのですが、色々と弄られてしまうとシミが取れにくくなってしまう場合もあるわけです。

さて、今回は様々なところにシミがあります。もちろん生地の色はそのままシミを取り除きたいのですが、古いシミですから簡単には取れません。

ですが、時間をかけてでも生地の色を残したいわけです。

アフターです。今回は無理に弄らずそのままお持ちいただけましたので、綺麗に取り除くことが出来ました。

とはいえ、この箇所だけで2時間ほどは時間がかかっています。着物のしみ抜きに少々お時間をいただいてしまうのは、何しろ手間も時間もかかるということ。それでもできる限り早めにお届けできるように努力はしますね!

 

新町本店ではシミ抜き担当のスタッフがおりますので、その場でおおよそのお見積もりなども可能です。その場でシミ抜き方法などの打ち合わせがご希望でしたら新町本店へご来店ください。また、仕上げ担当のスタッフもおりますのでその場でおおよその仕上がり時間も確認できます。お急ぎの場合は新町本店へご来店ください。

載させていただいた画像は、同じ症例でお困りの方の参考の為、掲載させていただきました。
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